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過去話の過去話3

1つ下に昨日(今日?)の記事乗っけてますー。(私信こみ)


とりあえず続いてるアリアの過去話シリーズその3です。

文中に任命式とか出てますが、これは私が考えたものなので、企画さまの方とは関係ありません。
あくまで私の勝手な妄想です←


それと今回から”エア”という子が出てきますが、この子はアリアのことです。
言うなればアリアの本名ですね。フルネームで書いたらこれまた長いので、略称ですが。
何気に本邦初公開^^
ついでに親戚も1人登場してます。


そして今回の話を書いて思ったこと。
「口論シーンの情景を書くのはどうも苦手だなぁ・・・;;」



ネーシュと一緒に居間に降りると、お母さんの話し声が聞こえてきた。
誰か来てるのかなって思って扉を開けたら、お母さんともう一人女の人がいた。

 

「エアちゃん久しぶりね。」
「あ、フェルノお姉ちゃん!久しぶり!」

 

来ていたのは私の親戚にあたるパルシェンのフェルノお姉ちゃん。
私とは4歳しか離れてないけど、養成学校の教官でよく魔法を教えてもらってたの。
だから私の使う魔法のほとんどはお姉ちゃんと変わらないんだよね。

それにしても、いつもなら来る前に一言連絡を入れてから来るのに、今日はどうしたんだろう?

 

「ねぇねぇお姉ちゃん、今日はどうしたの?いきなり来るなんて。」
「あ、そうそう、あのね、今日はどうしても報告しておきたいことがあってきたの。」
「報告?」

 

普通警護隊のことはあまり外部には言わないほうがいいんだけど、お姉ちゃんが言いたいって
思ってることはそれとは関係ないことなのかな?

 

「今日警護隊で役職任命式があったのは知ってるよね?」
「うん、私たちも後ろから見てたから。」
「それでね、私も新しい役職に任命されたの。」
「あ、それも見てた!で、お姉ちゃんの新しい役職って何になったの?」
「私はね・・・警護隊長官に任命されたの。」
「へぇ~長官に・・・って、えええぇぇぇぇ!?」

 

一応任命式でお姉ちゃんが前に出てる所は見てたんだけど、音はあまりよく聞こえなかったから
何の役職に任命されたのかまでは分からなかったの。

 

「でもしばらくは仕事内容を覚えないといけないからまだ今は養成学校教官だよ。」
「それでもすごいよ!だって長官って・・・警護隊のトップだし!」
「もう、大げさだって;;」

 

お母さんも「ほんとすごいわねぇ」ってベタほめだった。
今まで警護隊長官って言えば、性格が厳しくて気難しい人が多かったみたいなんだけど、
お姉ちゃんってやさしいし、みんなとも本当に仲が良いからきっといい長官になれるよ。

 

「じゃ、私は明日も仕事があるからこれで帰るね。」

 

もう少しゆっくりしていけばいいのにってお母さんも言ってたけど、お仕事だからしょうがないよね。
しばらくは教官のお仕事と、長官のお仕事を覚えるのに必死だと思うけど頑張ってね。

 

 

お姉ちゃんが帰った数分後、お父さんが帰ってきた。
長官任命のことは帰ってきたからお母さんから聞いたらしいけど、やっぱり本人から聞きたかったみたい。
なんかすごく悔しそうな顔をしてたなぁ。

で、夕飯も終わってのんびり過ごしてる時に、やっと話を切り出せた。

 

「あのね、お父さんお母さん・・・私ね・・・」
「あら、どうしたの?」
「私ね・・・警護隊じゃなくて別の仕事をしたいと思ってるの。」
「えっ・・・?」

 

予想通り、その一言だけで二人ともかなり驚いてた。

 

「警護隊以外の仕事に就きたいって・・・本当にそう思ってるの・・・?」
「うん・・・。」
「・・・理由を言ってみなさい。」

 

お母さんはそのまま驚いてたけど、お父さんは意外と冷静だった。

 

「私、人を傷つけるような仕事はしたくないの。どうしても。」
「どうしてもって・・・私たちの家系は代々警護隊に所属してたのよ?わかってるでしょう?」
「それは分かってる。・・・けど私だって自分の人生くらい自分で決めてもいいと思うの。家系とか
そんなの関係無しに。」
「いいえ、警護隊以外の仕事に就くなんて認めません!!」

 

ここまでお母さんが怒ってる所なんて今まで見たことがなかった。
いや、自分がここまで怒らせてしまったのか。
ここでようやくお父さんが話に入ってきた。

 

「とりあえず落ち着きなさい。エア、私たちは警護隊として楽園を守ることに誇りを持っているんだ。
だからお前にもその誇りをもって警護隊に入って仕事をしてもらいたいと思ってる。
お前はそれが嫌なのか?」
「ううん、違うの。私はただ人と戦って傷つけるのが嫌なだけ。お父さんが言うように楽園内を守るにしても
戦わずに守るのなら私も喜んで警護隊に入る。」
「そうか・・・」

 

お父さんの後ろではお母さんが半分涙目になりながらも私の方を若干にらむような目で見ていた。

 

「とりあえず部屋に戻ってなさい」
「うん・・・」

 

これ以上この場にいてもお母さんと口論になりそうだったので、お父さんに言われた通り一度部屋に戻った。
足元ではネーシュが心配そうに様子をずっと見てた。
ごめんね、ネーシュ。こんな所見せちゃって・・・

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